親から見ると、今までいろいろ話していた子が急に学校の事を話さなくなり、心配することがあります。原因としては、いくつか考えられます。
ひとつには成長の過程で自我の発達とともにさらけ出さなくなるので、これは深く詮索しすぎないことが大切です。 10歳から12歳(5~6年生)くらいに多くみられます。
少し離れて見守っていく姿勢が必要です。 二つ目は、親が相手をせず『いつも聞いてくれないので、話す気持ちがなくなった』という場合です。これは大人が日常からゆったりと聞く姿勢をもつことで、解消していきます。
三つ目は、嫌な事があったので触れて欲しくないと思うとき。四つ目は『先生やうちの人は分かってくれない』という不満を持っているときです。三つ目と四つ目については、丁寧な聞き取りが必要です。
気持ちのリラックスをしているときに、日常の会話を増やすように心がけましょう。
子供に対してあなたに関心があると伝わるような言葉かけをしていきます。
身の回りのことばかりを聞き出すのではなく、話題になっているニュースや大人の抱える悩みなどから、子供なりの解決法や考えを尋ねてみるのも、一人前に扱われているようで嬉しいものです。
思春期を迎える頃から、子供は親からの心理自立を求め、反抗的な態度をとったり、親をさけたりするようになります。学校のことを話さなくなるのもそのひとつの現れとみることができます。
我が子が成長した証と考え、あまり学校のことなど詮索せずに心理的距離をおき、子供を見守る親子関係のあり方が大切です。
ただし、家庭での子供の様子から、学校の事を話題にしないことが不自然に感じられる時があります。学校でいじめられている子供が、教師だけでなく親に対しても身構え、『自分で解決しなくては』『親に心配かけたくない』『いじめられていることが恥ずかしい』『せめて家では普通の子供でいたい』 などの思いから、親を避け、学校のことを話題にすることを避けようとすることがあります。
このような場合、子供の気持ちに配慮しながら、周囲ときちんと向かい合い対処していくことが求められます。
一人の人間として尊重しているという姿勢を伝えましょう。