からだと心の性が一致していない状態をいいます。
最近はからだを気持ち(脳)に合わせる傾向にあります。1998年10月、公に認められた国内初の性転換手術が行われました。それは、性同一性障害の治療として行われたものです。
性同一性障害とは、からだは女性なのに頭の中では男性、あるいはからだは男性なのに、頭の中は女性の意識がある状態を指します。
では、性別はどうやって決まるのでしょう。
生物的な性(セックス)は染色体で決まるというのがおおまかな考えです。一方心理社会学的な性別をジェンダーといい、ジェンダーはその人の生き方に大きな影響があります。ジェンダーとセックスがたいていの人は一致していますが、不一致なのが性同一性障害と呼ばれる人達です。
以前までは、この不一致は精神的なもの考えられていましたが、最近ではジェンダーをセックスに合わせる治療、つまり精神医学的に治す事は難しく、むしろからだを自分のジェンダーに合わせるほうがよいのではという考えに変わってきました。しかし、社会が奇妙な目でみる傾向はまだまだ強く、公表すると就職も難しくなる現状があるので、この人々に最も有効な治療法はさまざまな性のあり方を受け入れる社会を作っていくことだとおもいます。